AMED、予防・健康づくりの社会実装に向けた研究開発基盤整備事業を3月中旬から開始

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AMED、予防・健康づくりの社会実装に向けた研究開発基盤整備事業を3月中旬から開始

AMED、予防・健康づくりの社会実装に向けた研究開発基盤整備事業を3月中旬から開始

国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)は、令和4年度予防・健康づくりの社会実装に向けた研究開発基盤整備事業(ヘルスケア社会実装基盤整備事業)公募を3月中旬頃から実施することを予告した。公募期間は令和4年3月中旬〜令和4年5月中旬を予定している。本稿では公募の背景と現時点での概要についてまとめる。

非薬物的な介入手法が抱える研究デザイン、専門的・科学的な情報不足の課題を支援することでさらなる予防・健康づくりを目指す。

予防・健康づくりの取り組みとして、行動変容等の非薬物的な介入手法への関心が広がりつつある。例えば、生活習慣病の領域においては製薬会社が臨床的な有用性が確認された運動サービスを提供しており、女性の健康の領域においてはコンテンツ事業会社がアプリを用いた健康管理サービスを提供しているなど、様々な疾患領域でこうした介入手法を活用した新しいヘルスケアサービスが拡大している。

しかし、こうしたヘルスケアサービスについては、非薬物的な介入手法におけるエビデンス構築のための研究デザイン(特に評価手法や指標など)が十分に確立していないことや、サービス利用者による適切な選択のための専門的・科学的な情報が提供されていないことなどがサービスの社会実装の大きな課題となっている。この課題を乗り越えるために「予防・健康づくりに関するガイドライン等の策定」、「予防・健康づくりに関するエビデンス構築のための新たなアプローチの研究方法の開発」の2分野への取り組みの支援を検討している。

事業概要について

2つの分野の事業概要とその具体的な内容を記載する。細かい要件についてはこちらに記載されている。

分野(1)予防・健康づくりに関するガイドライン等の策定

概要
非薬物的な介入手法による予防・健康づくりについて、関連する疾患領域の医学分野の学会がエビデンスレビューを通じて学会としての考え方を整理したガイドライン等の作成。  
各疾患領域のエビデンスの構築状況に応じて、既存の診療ガイドラインの更新や別添としての整備に加え、予防・健康づくりに特化したガイドラインや、学会としての考え方を整理した文章(名称は「ガイドライン」に限らず、マニュアル、指針等も含む)としての作成も含む。

公募研究開発課題例
成人・中年期の課題:生活習慣病分野(高血圧、脂質異常、糖尿病)など
老年期の課題:認知症分野、フレイル・サルコペニア分野など
職域の課題:心の健康保持・増進分野、女性の健康分野など公募研究開発課題例

分野(2)予防・健康づくりに関するエビデンス構築のための新たなアプローチの研究方法の開発

概要
ヘルスケアサービスの活用の根拠としてサービス利用者が参照可能な経済性評価を行う研究や、分野横断的な研究デザインの開発研究(対照群の設定方法、評価指標の設定、解析方法等)。

公募研究開発課題例
経済性評価
研究デザイン等:新たな研究デザインでのエビデンス構築・研究方法開発など

AMEDについて

平成27年に発足した国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED: Japan Agency for Medical Research and Development)は、「成果を一刻も早く実用化し、患者さんやご家族の元にお届けすること」を目指し、薬や医療機器の開発を支援するファンディング・エージェンシーとして機能し、選び抜かれた研究課題に対して,資金配分・運営管理・企画立案をおこなっている。

Healthtech DB編集部です。Healthtech DBは国内のヘルステック領域に特化したビジネスDBです。日々のヘルステック業界の動向に関する記事作成やウェビナー運営、企業・サービスに関するビジネスDBの構築を行っています。