日本総研がデジタルヘルス関連の技術・法制度の研究と政策提言を目的に「日本デジタルヘルス・アライアンス」を設立

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日本総研がデジタルヘルス関連の技術・法制度の研究と政策提言を目的に「日本デジタルヘルス・アライアンス」を設立

株式会社日本総合研究所が「日本デジタルヘルス・アライアンス」を設立(2022.03.14)

株式会社日本総合研究所は、デジタルヘルス(*1)に関するサービス・技術の開発などを推進することで、国民の健康増進と産業発展に貢献することを目的に、「日本デジタルヘルス・アライアンス(略称: JaDHA)」(以下「本研究会」)を2022年3月に設立することを発表した。

本研究会は、製薬デジタルヘルス研究会(*2)および日本デジタルセラピューティクス推進研究会(*3)の統合によって設立された、業界横断的研究組織であり、両研究会の中心的役割を担ってきた小林義広氏(田辺三菱製薬株式会社 取締役 常務執行役員)が就任する。活動期間は、2022年3月14日~2023年3月31日である。

*1 デジタルヘルスとは
医療・健康全般において、デジタル技術を活用した取り組み。例えば、運動・食事・睡眠を対象にした健康増進アプリが既に使用されている。また、AIによる画像診断支援プログラム、ニコチン依存症向けアプリ、小児ADHD向け治療用アプリなどもあり、診断・治療・予防緩和や医学的な障害や疾患の予防・管理・治療などで使われる。

*2 製薬デジタルヘルス研究会
2019年10月、田辺三菱製薬株式会社が呼びかけ、アステラス製薬株式会社、塩野義製薬株式会社、大日本住友製薬株式会社の4社にて設立された。治療用アプリや健康アプリを開発する4社の共通する課題に基づき、モバイルアプリを対象としたデジタルヘルス製品に焦点を当て、「DTxの早期浸透に向けた提言」「エビデンスレベルに応じた非医療機器アプリの認証制度の新設」に向け、規制や市場の諸課題の検討および政策提言、幅広い情報発信を積極的に展開してきた。

*3 日本デジタルセラピューティクス推進研究会(DTx推進研究会)
2019年10月、株式会社デジタルガレージが発起人となり、アイリス株式会社、アステラス製薬株式会社、サスメド株式会社、塩野義製薬株式会社、田辺三菱製薬株式会社、帝人ファーマ株式会社の7社のデジタル治療開発推進企業にて設立された。日本におけるDTxの早期上市ならびに製品品質および価値の向上、医療機関への普及を通じて、新たな治療の選択肢を提供し、医療の価値向上を目的とした活動を推進してきた。

本研究会は「デジタルならではの価値」を適正に評価し、技術進展に対する柔軟性のある制度・規制を整備することを目的としている

昨今の、パンデミックにより、オンライン診療や診察時間外でも患者個別に最適化された助言を受けられる治療用アプリの活用といった、社会における医療のデジタル化の重要性が一層強く認識される契機となった。

既に、このような状況で活用されるプログラム医療機器の開発(*4)に向けた取り組みは、厚生労働省をはじめ官民挙げて強力に推進されるようになっている一方で、プログラム医療機器開発には、従来の医療機器製品の視点に加え、患者の日常的な状態を把握し、取得・分析して個々に還元するデータ利活用など「デジタルの特性や機能」も含めて検討する必要がある。

そのため、「デジタルならではの価値」を臨床的意義や医療経済性も含めて適正に評価し、さらに技術進展に対する柔軟性のある制度・規制を整備することがを目的としている。

*4:活用されるプログラム医療機器の例としては、患者側のスマートフォンやタブレットおよび医療提供者側の各種機材にインストールされるプログラム単体、あるいはプログラムを記録した記録媒体などが挙げられる

今後はテーマごとにワーキンググループを設立し、医療のデジタル化による新たな価値を、より迅速に社会に届けるための貢献を目指す

本研究会は、ICT企業やベンチャー企業などが持つ先進的なデジタル活用に関する知見と医薬品・医療機器メーカーが蓄積してきた膨大なノウハウを融合し、医療における「デジタルならではの価値」を追求する。また、デジタルヘルスに関する現行制度・規制上の課題を分析し、課題克服に向けた研究と政策提言も行う予定としている。
さらに、有識者をはじめ関係省庁、関係団体(学会、患者団体など)、国内外の企業などとの情報交換や連携を進めることで、社会における医療のデジタル化という新たな価値を、より迅速に生活者、患者や家族、医療現場へ届けるための貢献をしていく。

設立時点では、以下の2つのテーマでワーキング・グループ(WG)を設立している。
1. デジタル治療に適した臨床評価基準・承認要件の新区分WG
デジタル治療の特性や臨床的意義を適切に評価するための臨床評価基準と承認要件を具体化する。デジタル技術の発展に対応できるよう、適切な治験デザインや短期間で合理的な薬事承認プロセスを実現するための課題を詳細に検討し、デジタル治療アプリ開発が促される制度の実装を目指す。
2. デジタル治療に特化した診療報酬の体系WG
従来の医療機器や医薬品とは区分けしつつデジタル治療に適した診療報酬制度における評価体系を詳細に検討する。デジタル治療による新たな価値を適正に評価できる診療報酬体系の構築や、上市後の継続的な製品改良や価値の測定結果に基づく価格改定の仕組みの実装を目指す。

また、今後は、デジタル治療の実証価値に応じた保険点数見直し制度、デジタルヘルスアプリ(非医療機器)の認証制度新設、デジタル治療アプリ・サービスの流通基盤の設計と実証、社員のエンゲージメントを最大化する健康経営プラットフォームなどのテーマのワーキング・グループの設立を目指している。

法人名

株式会社日本総合研究所

所在地

東京都品川区

代表

谷崎 勝教

設立

1969年

事業内容

シンクタンク、コンサルティング、システム・インテグレーション

HP URL

https://www.jri.co.jp/

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