製薬ニュース: アステラスが日本の営業組織を変更することで、確実な価値提供を目指す

投稿日

最終更新日

  • アステラス
  • MR

製薬ニュース: アステラスが日本の営業組織を変更することで、確実な価値提供を目指す

アステラス製薬が日本の営業組織を変更することを発表

1月14日、アステラス製薬株式会社は2022年4月1日日付で日本の営業組織を変更することを発表した。本稿では、変更内容やその背景について記載する。

アステラス製薬、医薬品の価値を確実に提供することを目指す

プレスリリースによると、医薬品の価値を確実に患者さんへ提供し続けていくために日本の営業組織を変更すると述べている。これにより、医薬情報担当者(MR)のみならず、その活動を支える社員が、それぞれの専門性を強化し連携することで全ての患者に価値を届けることを目指す。

営業組織の変更内容

1.    疾患領域毎の組織の新設、専門性の高い情報提供・収集活動の実施
専門性の高い製品関連情報を、顧客ニーズに応じて的確に提供し、また必要な情報をタイムリーに収集するために、MRの販促体制をエリア担当制から製品担当制へ変更する。また、疾患領域毎に専門性の高い情報提供・収集活動を組織として実施するために専門の営業部を9つ設置する。

2.営業組織の本社機能を全て見直し、専門性の高い情報提供・収集活動を支えるための組織ケイパビリティの構築
コマーシャルエクセレンス部とデジタルコミュニケーション部の新設を行う。前者は効果的かつ効率的な営業活動を支援を目指し、後者は適時的確な情報提供体制を構築・運用を目指す。

3. 新たな働き方の推進
全国にある119の営業所を廃止し、各都道府県に1カ所を基本として社員同士が所属組織に捕らわれずに自由に利用できるコミュニケーションオフィスを設置する。組織の垣根を超えたコミュニケーションを活性化することで生産性の向上および、高質な情報提供活動を推進する。

専門性を強化する背景: 国内製品ポートフォリオの変化

専門性を強化する変更にはアステラス製薬の国内製品ポートフォリオの変化が関与していると考えられる。 同社では研究開発の戦略として「Focus Areaアプローチ」をとっている。また2021年アニュアルレポートによると、戦略の一環で現在「がん免疫」、「再生と視力の維持・回復」、「ミトコンドリアバ イオロジー」、「遺伝子治療」、の4つのプライマリーフォーカスを定め、優先的に経営資源を投下し、パイプライン価値を高めている。これに伴い国内製品ポートフォリオは、がん領域の治療薬をはじめ、専門性の高い製品へとシフトしている。

アステラス製薬株式会社について
アステラスは、イノベーションを継続的に創出し、患者さんのニーズに応える革新的な医療ソリュ ーションを国内外に届ける企業である。科学の進歩を患者さんの価値に変えて届けていくことを目指すビジョンとして持ち、がん治療薬をはじめとする専門性の高い治療薬を顧客に提供する。

法人名

アステラス製薬会社(Astellas Pharma Inc.)

所在地

東京都中央区日本橋本町2-5-1

代表(代表取締役社長CEO)

安川 健司

設立

2005年4月1日

事業内容

医薬品の製造・販売および輸出入

HP URL

https://www.astellas.com/jp/

Healthtech DB編集部です。Healthtech DBは国内のヘルステック領域に特化したビジネスDBです。日々のヘルステック業界の動向に関する記事作成やウェビナー運営、企業・サービスに関するビジネスDBの構築を行っています。