<h2>Kids Public(キッズパブリック)は産後うつに関する健康相談サービスの介入効果を調査</h2><p>株式会社Kids Publicは、横浜市・東京大学との共同実証事業として令和2年9月1日～令和4年2月28日まで横浜市に在住の妊産婦へオンライン医療相談（遠隔健康医療相談）や医療・健康情報を提供し、その結果、妊娠中からオンライン医療相談を提供されたグループでは産後うつ病高リスク者の割合が相対的に33.5％低かったことを発表した。<br>この研究は、一次研究としては最もエビデンスレベルが高いとされるランダム化比較試験に分類され、東京大学の研究者によって学術論文として発表予定となっている。</p><h3>産後うつは出産後の女性の10~15%がかかる疾患であり予防が重要</h3><p>産後うつとは、<strong style="font-weight:bold">出産後の女性の10~15%が産後数か月以内に発症</strong>する疾患である。<strong style="font-weight:bold">好発時期は産後4週以内</strong>とされる。<br>産後うつ病は、母子関係や長期的な子どもの情緒とその発達に影響するとされ、周産期における父親のうつ病発症リスクの上昇にも関与するとされるため、スクリーニングが大切とされる。<br>（参考：日本産婦人科学会「<a href="http://www.jaog.or.jp/wp/wp-content/uploads/2017/11/jaogmental_L.pdf">妊娠等について悩まれている方のための 相談援助事業連携マニュアル</a>」）</p><h3>産後うつのリスクは精神疾患の既往、妊娠中のうつ症状や不安、パートナーのサポート不足などがある</h3><p>オーストラリアで行われた40,333人の産婦を対象にした前向きコホート研究によると、産後うつのリスクファクターには精神疾患の既往や妊娠中のうつ症状や不安に加え、パートナーのサポート不足などの社会的要因があるとされる。（<a href="https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/18067974/">論文</a>）</p><h2>キッズパブリックの健康相談サービスは、産後うつの重要要因であるソーシャルサポートにアプローチ</h2><p><img src="https://storage.googleapis.com/healthtech-eye-images/f77dbeb8-91fb-4313-87ff-83eb065eb7c1-kidspublic-detail.png" class="small"></p><figcaption class="caption"></figcaption><p></p><p></p><p></p><p></p><p></p><h3>産後うつの社会的要因のリスクの中でもソーシャルサポートは大切な要素であるとされる</h3><p>これまで主要な論文では、産前産後のソーシャルサポートのレベルが低いことは産後うつにあたり、重要な危険因子であることが示されている。（<a href="https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/9483684/">論文1</a>、<a href="https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/12943950/">論文2</a>）</p><h3>産後うつ発症リスクを低減させることを目的とした産後のフォローアップによる研究では様々な結果が出ている</h3><p>ソーシャルサポートの一環として、出産後のフォローアップを行うことで産後うつ発症が低減されるか検証した研究は、これまでいくつも出ており様々な結果が出ている。</p><p>例えば、BMJ誌に掲載された、助産師による通常のケアに加え、地域が追加で産後支援を行うことの効果を6ヶ月フォローアップして検証したランダム化比較試験の研究では、従来の地域助産師の訪問と比較して地域産後サポートワーカーによる追加の家庭訪問の健康上の利点はなかったと結論づけられている。（<a href="https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/10977833/">論文</a>）</p><p>一方で、American Journal of Psychiatry誌に掲載された、産後うつ高リスクの女性に通常の妊産婦に対するケアに加え対人の心理療法による介入をした群と通常群を3ヶ月フォローアップしたランダム化比較試験の研究では、産後うつのリスクを低減させたと結論づけられている。（<a href="https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/16877662/">論文</a>）</p><h2>本研究では、産後うつ対策はオンラインによるサポートでも有効か検証した</h2><p>上記で取り上げた論文は対面の産後フォローアップによるものであった一方で、本研究では、「スマートフォン等を用いて自宅からオンラインで専門職へ相談できる環境を提供することで産後うつ病ハイリスク者を低減できるのではないか」という仮説のもと、オンラインでのフォローアップの効果を検証している。</p><p><img src="https://storage.googleapis.com/healthtech-eye-images/c5ca00bd-eaa1-486d-a636-4148218bb38c-postpartum-depression-study.png" class="small"></p><figcaption class="caption"></figcaption><p></p><p></p><p></p><h3>研究デザインは、ランダム化比較試験により、エジンバラ産後うつ病自己評価表で発症リスクを評価</h3><p>令和2年9月1日〜令和3年3月7日の期間で横浜市内に在住の妊婦を対象にした募集で集まった734名（介入群: 365名、対照群: 369名）が対象となっている。参加者をランダムに振り分け、介入群には参加時〜産後4ヶ月まで、Kids Public社のオンライン医療相談サービスや医療・健康情報を提供した。<br>メインアウトカムは「産後3ヶ月時点での産後うつ病高リスク者の低減」と定めた。産後うつ病高リスクの判定は、国内外で最も頻用されているエジンバラ産後うつ病自己評価票 (Edinburgh Postnatal Depression Scale: EPDS) を使用した。</p><h3>研究の結果、産後3ヶ月時点で統計学的優位に産後うつ病の高リスク群の割合が下がった</h3><p>産後3ヶ月時点での産後うつ病スクリーニングの結果、高リスク者（EPDSの合計点数9点以上）の割合は介入群で15.2％、対照群で22.8%であり、相対リスクは 0.67（95%信頼区間[0.48, 0.93]）で統計学的有意差ありとなった。<br>すなわち、妊娠中からオンライン医療相談を提供されていたグループでは、産後うつ病の高リスクとなる女性の割合が相対的に33.5％低かったことが示された。<br>また、特に、介入群のうち実際にオンライン健康医療相談サービスを利用したことがあると答えた214名（利用ありと答えた介入群の人）とそれ以外の425名（利用なしと答えた介入群及び対照群の人）を比較すると、利用ありの人は11.2%、利用なしの人では23.1%と、相対リスクで0.49（95%信頼区間[0.32, 0.74]）となり、相対的に51%の低下が認められた。</p><h3>Kids Public社の取り組みは、産後うつのオンラインフォローアップ効果を示し、学術意義も高いのではないか</h3><p>本研究では、産後うつになる人数が通常群に比べ介入群でおよそ2/3に低減した。これまで数々の産後フォローアップの研究結果は出ていたが、オンラインのフォローアップで効果があることを示した研究は数少ない。<br>対象が横浜市内在住者に限られていることや、対象期間がコロナ禍であり日常生活とは多少異なるなどいくつかの研究の限界はあることは考えられるものの、本研究には今後の産後うつ予防対策に関して学術的な意義があると考えられる。</p><h2>Kids Publicについて</h2><p>「生育過程における健康を守り、その向上に貢献する」ことを目標に、保護者からの子供についての質問や子供自身からの質問、悩みをスマホから毎日24時間小児科医に相談できる、小児科のオンラインサービスと、女性の健康に関するあらゆる悩みや不安をスマホから毎日24時間産婦人科医、助産師に相談できる、産婦人科のオンラインサービスを提供する。</p><table><tbody><tr><td><p>法人名</p></td><td><p>株式会社Kids Public</p></td></tr><tr><td><p>所在地</p></td><td><p>東京都千代田区</p></td></tr><tr><td><p>代表</p></td><td><p>橋本直也</p></td></tr><tr><td><p>設立</p></td><td><p>2015年12月</p></td></tr><tr><td><p>事業内容</p></td><td><p>小児科オンライン、産婦人科オンラインサービス</p></td></tr><tr><td><p>HP URL</p></td><td><p><span style="text-decoration:underline"><a href="https://kids-public.co.jp/">https://kids-public.co.jp/</a></span></p></td></tr></tbody></table><p></p><p></p>

2022年5月9日、Kids Publicは産後うつに関する研究結果を示した。今回は産後うつの産後フォローに関する従来の研究結果をまとめ、本研究にどんな意義があるのか調査した。

Kids Publicが産後うつに関する研究成果を発表、従来の産後うつ研究をもとに本研究の意義に迫る

小倉康裕

<h2>視力に代わる感覚デバイス「SYN+」で拓けた未来～“視覚障害の世界を変える”旅路の途中で～</h2><p>これまで医療ヘルスケアの共創プラットフォームとして、様々な情報を発信してきた「Healthtech DB」。この度、より有益でアトラクティブなメディアをめざし、第一線で活躍する方々のインタビュー企画をスタート。今回インタビューさせて頂くのは、ジャパン・ヘルスケアビジネスコンテスト 2022でグランプリを受賞された株式会社 Raise the Flag.の中村 猛CEOです。</p><div data-toc="true">ここに目次が挿入されます</div><h2>社内外の熱いメンバーに支えられたRaise the Flag.</h2><p><strong style="font-weight:bold">―はじめに株式会社 Raise the Flag.さんの体制やミッションについて教えてください。</strong></p><p>私たちは2017年5月に創業した会社で、3名ほどの社員が中心となって事業を進めています。ミッションは「視覚障害の世界を変える」ということ。会社の規模に比べて壮大なミッションかもしれませんが、幸い社外にも熱い気持ちを持ったパートナーがいますので、ここまで来ることができているのかなといった印象です。</p><p><strong style="font-weight:bold">―社外にはどんな人たちが揃っているのでしょうか？</strong></p><p>エンジニアやデザイナー、コピーライターなど様々です。特に創業期なんかは雇うお金が無いどころか、むしろ「私たちに投資してください」というスタンスに近かったわけですが、それでも「ぜひ俺にやらせてくれ」と言ってくださる方が多くて。ありがたいことに、気が付けば15名くらいのチームになりました。</p><p><strong style="font-weight:bold">―その中で、何か印象的だったエピソードはありましたか？</strong></p><p>そうですね、後にも話しますが、私たちが開発した感覚デバイス「SYN＋（シンプラス）」のネーミングには長いこと全員で悩み続けました。コピーライターの方にお願いして案出しをしてもらっていたのですが、毎週出てくる声はダメ出しばかりで。徐々に私としても申し訳なさが募ってきて、ある日そのコピーライターを飲みに誘って、正直に「何度も何度もやり直しばかりでごめんね」と謝りました。ただ、その時に「僕はコピーライターなので、言葉の部分でしかこの商品に力を課すことができません。ですから、何百回でも何千回でも納得いくまでやり直しますよ！」と言っていただいたんです。その熱さには本当に胸を打たれましたね。</p><h2>なぜ視覚障害者支援に行き着いたのか</h2><p><strong style="font-weight:bold">―少し話を巻き戻すようですが、そもそもなぜ中村さん達は視覚障害者支援を事業にしようと思ったのでしょうか？</strong></p><p>会社を立ち上げる前の私は、高級品の営業職をしていました。そこから独立をするわけなのですが、「町の中で役立つものを作りたい」と思っていまして。最初は農業の世界に着目して、それはそれで大手企業さんとも手を取り合って順調に準備を進めていたんです。</p><p>ただちょうど会社組織への移行を考えていたタイミングでしょうか、たまたたま街中で視覚障害者の方を目にしたんです。その方は駐輪場に自転車を停めようとしていたのですが、いかんせん目が見えないわけですから並んだ自転車の列に突っ込んでしまって。瞬く間に自転車はなぎ倒しになるわけですが、それも目が見えないから戻すことができない…。結局自分が手を差し伸べる前に、近隣のお店の方などが手伝ってくれていたのですが、その光景が一つにはショッキングだったんです。</p><p><strong style="font-weight:bold">―なるほど確かに街中での不自由は未だ大きい現実がありますね。</strong></p><p>はい、そうなんです。その夜にはたまたま「視覚障害を持った方が駅のホームに転落して亡くなった」というニュースを見て、私の中には「これはどうにかしないといけない」という思いが一気に強くなりました。だって、世の中を見渡せば車の自動運転が可能になってきたり、ロボットが自在に動いて宙返りしたり、要はそういう時代に来ているのに。視覚障害者を手助けするツールは、何十年も杖と盲導犬に頼るばかり。これはもうやらない理由が無いわけです。</p><h2>「みずいろクリップ」そして「ＳＹＮ＋」の開発へ</h2><p><strong style="font-weight:bold">―創業から5年になるわけですが、画期的な商品を世に出されていますね。</strong></p><p>ありがとうございます。最初に発売したのは「みずいろクリップ」という商品で、視覚が不自由でも任意の量でお湯を注ぐことのできるツールです。目が不自由な方々は指を使って物の位置や温度を確認するのですが、お湯となると火傷をしてしまう。量もわからないから容器から溢れさせてしまうことだってあるわけです。実はこうした課題を解決する商品が世界中を見てもまだ無くて、それで私たちが開発するに至りました。&nbsp;</p><p><strong style="font-weight:bold">―世界中を見ても無かったものを形にするってすごいことですよね。</strong></p><p>弊社には“魔法使い”がいて、その人が全部形にしてくれます。</p><p>正体は弊社のCTOなのですが、彼は地元で見つけた素晴らしいエンジニアの一人でした。私自身は「視覚障害の世界を変えたい」という気合いこそあれども物を作ることができませんでしたから、彼のもとに行ってとにかく口説きました(笑)。結果として彼は自身が営んでいた事業を畳んで、この会社に来てくれました。今では「こんなものがあったらいいのに」といったアイデアを具現化してくれることもそうですし、エンジニアながらしっかりユーザーの方を見て仕事をしてくれている点に大いに助けられています。&nbsp;</p><p><strong style="font-weight:bold">―そして今回、ジャパン・ヘルスケアビジネスコンテスト 2022に出されたのは「SYN＋」と。これはどういった商品なのでしょうか？</strong></p><p>私たちは“視力に代わる感覚デバイス”と呼んでいるのですが、視覚障害を持っている方が周囲の環境を認知するためのメガネ型のデバイスです。目の不自由な方から話を伺うと、日常生活の中にもたくさんの困りごとがあって、例えば「洋服の色がわからないから、お葬式にピンク色の服を着て行ってしまった」とか、「（従来のデバイスだと）目の前に改札などの障害物があると通知されても、結局どこをどうやったら自分が通れるかがわからず結局杖を使わざるを得ない」といったものです。私たちのSYN＋では、こうした日常課題を解決すべく、「正確に」「感覚的に」周囲の環境を認知できる機能をコアとして実装しました。</p><p><strong style="font-weight:bold">―ちなみにSYN＋という名称にはどういった由来が込められているのでしょう？</strong></p><p>「SYN」はギリシャ語に由来しているのですが、「共に」とか「一緒に」「共有する」といった意味を持っています。ここから、音を共有する「シンフォニー」だったり、感情を共有する「シンパシー」だったり、美しい単語が多数生まれています。</p><p>私たちもぜひこの言葉を取り入れたいと思ったのですが、そこに“＋”を加えた意図は「豊かな社会は一人では作れない」ということです。様々な人と手を取り合い、たくさんのプラスを積み重ねていくことで、生活が豊かになっていく。この先の未来もそういう世界が続くといいなという願いも込めて、「SYN＋」と名付けました。&nbsp;</p><h2>ビジネスコンテストでグランプリを受賞して</h2><p><strong style="font-weight:bold">―そのSYN＋が見事グランプリを獲得しましたね、改めておめでとうございます！<br>―反響はやはり大きかったでしょうか？</strong></p><p>ありがたいことに、多くの方々からご連絡をいただきました。私たちにとっては恐れ多いような大手企業の方からも「意見交換したい」といった声を頂いて。</p><p>元々、省庁レベルで話し合われているような課題感も私たちの技術があれば解決できる！という自負がありましたから、コンテストを通じてより多くの人に知っていただくことができたのは大きな一歩だったと感じています。&nbsp;</p><p><strong style="font-weight:bold">―視覚障害を持った当事者の方たちにも知っていただけたのではないでしょうか？</strong></p><p>はい、それも大きな収穫です。彼らから話を聞いて感じるのは「周囲が気遣ってくれないと日常生活すらうまくいかない。だけど、本当はサポートしてもらいたくない（自分だけでできるようでありたい）」といったジレンマを抱えています。また以前は見えていた方が疾患などで視力が失われてしまうと、そこから数年は失意のどん底を味わうケースも多いわけです。今回もビジネスコンテストでSYN＋を発表した後、「まさに死のうとしていたけれど、こういった商品ができるなら希望が持てる」と電話をしてきてくださった方が数人いらっしゃいました。</p><h2>&nbsp;視覚障害者が確実に増えている現代にむけて</h2><p><strong style="font-weight:bold">―コンテストでグランプリを取ったことには大きな意義がありますね。</strong></p><p>はい、そうやって障害を持った方自身だけでなく、その診察をされている医師の方にももっと知っていただいて、患者さんに「こういう商品がありますよ」と伝えてほしいです。世の中の視覚障害者の中には、ハンデを持ちながら明るく生きている方もいらっしゃいますが、それはどん底を“乗り越えた姿”だと考えています。誰しもが最初から明るく振舞えるわけではありません。生活を便利にするツールがあることを知ってもらえれば、可能になる仕事も増えますし、前を向くきっかけになるのではと思うんです。</p><p>ちなみにSYN+を使った方の中には「今まで“乾杯”と言うと、周りの人たちが自分のグラスに当てに来てくれるものだったが、初めて自分から人のグラスに当てることができた！」と言ってくださった方がいました。そういう“何気ないことが楽しめる瞬間”って、実はすごく大事ですよね。</p><p><strong style="font-weight:bold">―需要はまだまだ大きそうですね。</strong></p><p>実は視覚障害者ってこれから増えていくと予測しています。糖尿病に付随した網膜症で失明してしまう方も多いですし、そうした方々全員が障害者手帳を取得しているわけではありませんから、統計上の数値よりも困っている人は多いに違いありません。企業のなかでも障害者雇用は従来に比べて進んできましたが、いざ職場に来てもらってもできる仕事が限られていて…という話も耳にします。ですからこれから開発する商品も含め、広く知っていただく機会を作ることで、雇用の安定や豊かな暮らしにも貢献していけたらこの上ないですね。</p><p></p>

これまで医療ヘルスケアの共創プラットフォームとして、様々な情報を発信してきた「Healthtech DB」。この度、より有益でアトラクティブなメディアをめざし、第一線で活躍する方々のインタビュー企画をスタート。第1回に登場するのは、ジャパン・ヘルスケアビジネスコンテスト 2022でグランプリを受賞された株式会社 Raise the Flag.の中村 猛CEOです。

視力に代わる感覚デバイス SYN+で拓けた未来: 株式会社Raise the Flagインタビュー

Healthtech DB編集部

<h2>メドピア社が約4億円でのクラウドクリニック社の買収を発表</h2><p>2022年5月12日、メドピア株式会社は簡易株式交換によって株式会社クラウドクリニックを完全子会社化することを発表した。<br>今後は、2022年6月13日に開催予定の臨時株主総会において承認を得たのちに、7月1日を効力発生日とする。</p><h3>メドピア社は買収により在宅医療関連サービスの充実化と事業拡大を目指す</h3><p>メドピア社は、プレスリリース内において今回の買収の目的を在宅医療領域で事業展開を行うクラウドクリニック社を買収することで、自社の15万人の医師ネットワークと組み合わせより充実した在宅医療関連サービスの提供・事業拡大を目指すとしている。</p><p>現在メドピア社は病院・介護施設向けサービスとして、<a href="https://yorisoi.life/">YoriSoi Care</a>という病院が、患者さんと療養先である介護施設・在宅医療サービス提供者等の間で行っている退院調整業務をサポートする退院支援サービスを展開しており、こうした在宅医療領域の事業を強化する狙いがると見られる。</p><p>参考: <a href="https://cloudclinic.jp/2022/05/12/%e3%80%90%e3%81%8a%e7%9f%a5%e3%82%89%e3%81%9b%e3%80%91%e3%82%af%e3%83%a9%e3%82%a6%e3%83%89%e3%82%af%e3%83%aa%e3%83%8b%e3%83%83%e3%82%af%e3%80%81%e3%83%a1%e3%83%89%e3%83%94%e3%82%a2%e3%82%b0%e3%83%ab/">クラウドクリニック社発表文面</a>, <a href="https://ssl4.eir-parts.net/doc/6095/tdnet/2118732/00.pdf">メドピア社による発表</a></p><p><img src="https://storage.googleapis.com/healthtech-eye-images/e30166f3-f4b0-453f-bdee-543b90f615d8-yorrisoi-care.png" class="small"></p><figcaption class="caption"></figcaption><p></p><p></p><p>メドピア社が手掛ける、YoriSoi Care</p><p></p><h2>クラウドクリニックは、在宅医療事務のアウトソーシングサービスを2015年より展開</h2><p>クラウドクリニック社では、2015年より在宅医療事務のアウトソーシングサービスを展開している。</p><p>書類の作成代行から、診療報酬算定・チェックやカルテ記載代行など主に医療事務スタッフが行う作業を、遠隔で支援する事業となっている。<br>顧客である医療機関側からすると、年々在宅医療のニーズの高まりとともに業務負荷が大きくなっていく中で、診療後のカルテへのデータ入力作業をアウトソーシングすることで、業務負担が減り医師がより診療業務のみに集中しやすい環境を作ることができる。</p><p>そのため、クラウドクリニック社が展開している事業は、①医師の働き方改革(タスクシフティング)と、②患者からの在宅医療ニーズの市場として大きな2つの潮流を抑えたサービスとなっており、今後も事業拡大が見込まれる市場となっている。</p><p><img src="https://storage.googleapis.com/healthtech-eye-images/1d523b52-c811-4276-93c6-e3e5f74b7ce0-cloud-clinic-service.png" class="small"></p><figcaption class="caption"></figcaption><p></p><h3>クラウドクリニック社の2021年6月期の売上は9100万円</h3><p>クラウドクリニック社の直近3年間の経営実績は以下のとおり。<br>2021年6月期の9100万円となっており、3期連続での売上高伸長となっている。</p><table><tbody><tr><th><p>決算期</p></th><th><p>2019年6月期(百万円)</p></th><th><p>2020年6月期(百万円)</p></th><th><p>2021年6月期(百万円)</p></th></tr><tr><td><p>純資産</p></td><td><p>11</p></td><td><p>3</p></td><td><p>△6</p></td></tr><tr><td><p>総資産</p></td><td><p>19</p></td><td><p>33</p></td><td><p>46</p></td></tr><tr><td><p>一株当たり純資産(円)</p></td><td><p>11,321</p></td><td><p>3,196</p></td><td><p>△6,867</p></td></tr><tr><td><p>売上高</p></td><td><p>43</p></td><td><p>78</p></td><td><p>91</p></td></tr><tr><td><p>営業利益</p></td><td><p>2</p></td><td><p>△8</p></td><td><p>△10</p></td></tr><tr><td><p>経常利益</p></td><td><p>4</p></td><td><p>△8</p></td><td><p>△9</p></td></tr><tr><td><p>当期純利益</p></td><td><p>4</p></td><td><p>△8</p></td><td><p>△10</p></td></tr><tr><td><p>1株当たり当期純利益(円)</p></td><td><p>4,636</p></td><td><p>△6,803</p></td><td><p>△10,064</p></td></tr></tbody></table><h3>メドピア株式会社について</h3><p>「Supporting Doctors, Helping Patients.」をミッションに掲げ、15万人以上の医師が参加する医師専用のコミュニティサイト「MedPeer」上で医師が臨床現場で得た知見を「集合知」として共有することで、医師の臨床などにおける疑問や悩みの解決をサポートしてまいりました。また、医師の集合知プラットフォームを核に、未病から終末期までの様々なヘルスケアの社会課題に応えるべく事業活動を推進している。</p><p>近年は、医師コミュニサイトであるMedPeer以外にも、かかりつけ支援ツールであるkakariや、健康相談サービスであるfirst call(子会社MediPlat提供)、特定保健指導サービスであるDietPlus(子会社フィッツプラスが提供)など様々な事業分野での事業展開を行っている。</p><table><tbody><tr><td><p>法人名</p></td><td><p>メドピア株式会社</p></td></tr><tr><td><p>所在地</p></td><td><p>東京都中央区築地1-13-1 銀座松竹スクエア9階</p></td></tr><tr><td><p>代表</p></td><td><p>石見 陽</p></td></tr><tr><td><p>設立</p></td><td><p>2004年12月</p></td></tr><tr><td><p>事業内容</p></td><td><p>医師専用コミュニティサイト「MedPeer」の運営、その他関連事業</p></td></tr><tr><td><p>HP URL</p></td><td><p><a href="https://medpeer.co.jp/press/10045.html">https://medpeer.co.jp</a></p></td></tr></tbody></table><h3>株式会社クラウドクリニックについて</h3><p>「患者さんが在宅医療を選べる世の中に」をミッションに、在宅医療事務のアウトソーシングサービスを提供している会社です。専門性の高いスタッフによる在宅医療に特化した独自のサービスを強みとしており、累計20万件※を超える豊富な支援実績を有している。</p><table><tbody><tr><td><p>法人名</p></td><td><p>株式会社クラウドクリニック</p></td></tr><tr><td><p>所在地</p></td><td><p>東京都中央区晴海3-6-8-4011</p></td></tr><tr><td><p>代表</p></td><td><p>川島 史子</p></td></tr><tr><td><p>設立</p></td><td><p>2015年12月</p></td></tr><tr><td><p>事業内容</p></td><td><p>在宅医療事務のアウトソーシングサービス「クラウドクリニック」の運営業</p></td></tr><tr><td><p>HP URL</p></td><td><p><a href="https://cloudclinic.jp/">https://cloudclinic.jp/</a></p></td></tr></tbody></table><p></p>

2022年5月12日、メドピアが在宅医療事務のアウトソーシングサービスを手掛けるクラウドクリニックの買収を発表した。買収額は4億円で簡易株式交換による買収となっている。

メドピアが在宅医療事務のアウトソーシングサービスを手掛けるクラウドクリニックの買収を発表

有村琢磨

<p>2022年4月22日、株式会社MICIN（本社：東京都千代田区、代表取締役CEO：原聖吾、以下MICIN）は、臨床開発における新しいデジタルソリューションを提供する、de-centralized clinical trials（以下、DCT）支援システムMiROHA（ミロハ）の新機能として、<a href="https://www.miroha.co/solutions/econsent/">MiROHA eConsent</a>をリリースした。(<a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000087.000017806.html">PR times</a>)<br>この記事では、その他のeConsentサービスや法規制についても調査した。</p><h2>eConsentとはデジタルツールでの同意取得ツール</h2><p>eConsent とは、FDA のガイダンスによれば、テキスト、画像、音声、ビデオ、生体認証 デバイス等、複数の電磁的なツールを使用し被験者へ情報を提供し、同意を得る手順のことである。(<a href="https://www.jpma.or.jp/information/evaluation/results/allotment/rfcmr00000001yip-att/current_status_and_Issues_202204.pdf">参考</a>)<br>eConsent の活用方法として、「eConsent を用いて治験の説明及び同意の署名（電子署名） を行う」場合と「eConsent を用いて治験の説明を行い、同意の署名は紙媒体で行う」場合の2つがある。</p><h2>MICIN社が新しくMiROHAというeConcentツールを提供開始</h2><p>MiROHAは、<a href="https://micin.jp/">株式会社MICIN</a>が提供するオンライン診療機能とeSource（Electronic Source Data：臨床試験の原資料となり得る電子原データ）機能を搭載したDCT支援システム*である。これまで20以上の連携企業・アカデミアとの取り組みにおいて、100施設以上の医療機関および500名以上の被験者が導入し、多くのDCTの実績を重ねている。</p><p>今回、被験者中心の臨床試験を実現するための更に価値のあるサービスへの拡充を目的とし、MiROHA eConsentのサービスを開始した。</p><p>*<strong style="font-weight:bold">DCTとは</strong><br>DCTとは、分散化臨床試験(Decentralized Clinical Trials)の略である。医薬品の開発の際に医療機関への来院に依存せず臨床試験を行う手法である。DCTは、「患者中心」の概念の浸透やデジタル技術等を活用の浸透により普及しつつあり、DCT支援システムにも注目が集まっている。</p><h3>MiROHA eConsentは治験の同意取得に使用され、ターゲットは製薬企業やCRO、アカデミアである</h3><p>MiROHA eConsentは、治験の同意取得を目的としたオンライン上のインフォームドコンセントサービスである。<br>ターゲットとしては大きく分けて、治験や臨床研究等を行う製薬企業、医薬品の開発を支援するCRO、またはアカデミアの3つを対象に提供されことを想定している。</p><h3>MiROHA eConsentの導入によりインフォームドコンセント(治験の同意取得)のデジタル化が可能となる</h3><p>このシステムを導入することにより、診療だけではなく説明同意の遠隔化も可能となるため、臨床試験における遠隔コミュニケーションの手段を広く柔軟に提案し、被験者、医療機関および治験依頼者における価値のあるDCT推進を行うことができる。</p><h2>MiROHA eConsentの提供するバリューとは？</h2><p>MiROHA eConsentは治験における説明同意プロセスを医療機関外にいる患者にも実施可能であり、そのため大きく分けて以下の3つのバリューを提供することが期待できる。</p><ol><li><strong style="font-weight:bold">説明同意のための来院負担軽減</strong>：治験に参加する際にまずハードルとなるのは、説明同意を行うための来院負担である。説明同意のデジタル化／遠隔化を行うことがで、患者とその家族の都合に合わせた日程調整、遠方からの来院負担の軽減に貢献できる。</li><li><strong style="font-weight:bold">質の高い説明同意のプロセスを実現</strong>：患者の理解度を確認できる理解度チェック機能、患者の理解度促進に繋がる補助説明動画のアップロード機能を搭載しており、これらの機能の活用により、質の高い説明同意プロセスの実現をサポートできる。また、版数管理機能により最新の同意説明文書が容易に判別できることも、質の維持に貢献する。</li><li><strong style="font-weight:bold">効果的な被験者組み入れへの貢献</strong>：来院負担の軽減により遠方の被験者も含めて、参加可能な被験者層の間口を広げられ、被験者の組み入れの促進に貢献する。</li></ol><h2>eConsentのサービスは他にどんなものがあるのか(競合事例)</h2><p>その他のeConsentサービス及びオンライン・インフォームドコンセントのサービスにはどんなものがあるのだろうか。以下に列挙した。</p><h3>1. 「eConsent」(<a href="https://www.castoredc.com/econsent/">Caster</a>)</h3><p>Caster社のeConsentは、臨床試験に用いられるインフォームド・コンセントサービスである。<br>Caster社が提供するアプリを使用することで、ビデオ通話でオンライン上で説明を受けるところから、署名、アンケート回答まで完結しており、参加する患者の負担が軽減される。<br>本サービスでは、募集ポータルで参加者を募集し、アンケートで事前スクリーニングを行うことで適切な参加者を選別することができる。同意を受けた後、登録された参加者の患者データは自動的に「Castor EDC」で更新されるため、使用する施設側の負担も大きく軽減される。</p><h3>2. 「Veeva eConsent」(<a href="https://www.veeva.com/products/veeva-econsent/">Veeva Systems</a>)</h3><p>Veeva社が提供する、「Veeva eConsent」も臨床試験における同意取得を電子化するサービスである。<br>参加する患者は、「MyVeeva for Patients」アプリケーションを使用することで、自分のデバイスで直接、便利に試験文書にアクセスすることが可能である。治験実施側は、すべての試験で1つのeConsentシステムを使用することで、施設や研究チームの管理負担軽減を望める。</p><h3>3. 「Medidata eConsent」(<a href="https://www.medidata.com/jp/clinical-trial-products/patient-centric-clinical-trials/econsent">Medidata</a>)</h3><p>Medidata社のeConsentも、臨床試験に用いられる電子的インフォームド・コンセントサービスである。<br>オンサイト、リモートを問わず患者の同意プロセスを簡素化し、登録プロセスをデジタル化する。さらに、同意取得後は同社が提供する、堅固かつ安全性の高い最先端のEDCシステム「<strong style="font-weight:bold"><a href="https://www.medidata.com/jp/clinical-trial-products/clinical-data-management/edc-systems">Rave EDC</a></strong>」に被験者データとして反映することで、同意追跡管理全体を改善する。これにより、インフォームド・コンセントのエラーを減らし、施設や研究チームの管理負担を軽減することが可能になっている。</p><h3>4. 「SmartSignals eConsent」(<a href="https://www.signanthealth.com/solutions/patient-consent/">Signant Health</a>)</h3><p>Signant Health社のeConsentサービスも、臨床試験をサポートするサービスである。研究内容に合わせてシルバー、ゴールド、プラチナの３つの段階のサービスが選べることが特徴をもつ。<br>それぞれのサービスに合わせて、同意プロセスは簡素化されたPDFベースの同意書から完全に双方向性のあるマルチメディアまで選ぶことができ、オンサイト、バーチャル、またはハイブリッドなども選択可能になっている。</p><h2>eConsentに関する国内の法規制について</h2><p>現状、厚生労働省、経済産業省、文部科学省が定めた「<a href="https://www.mhlw.go.jp/content/000769923.pdf">人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針</a>」に、医学研究等における患者への説明 及び同意取得プロセスについて、電磁的方法（デジタルデバイスやオンライン診療等）を用いることが可能であること及び留意すべき事項について言及されているものの 、治験における該当指針は現時点ではない。</p><p>しかし、医薬品の承認申請等に電磁的記録・電子署名を利用する場合は「電子署名及び認証業務に関する法律（電子署名法）」、「民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する法律（e 文書法）」、「厚生労働省の所 管する法令の規定に基づく民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する省令（厚生労働省令 44 号）」、「医薬品等の承認又は許可等に係る申請等における電磁的記録及び電子署名の利用について（ER/ES 指針）」を、eConsent の利用範囲に応じて留意する必要がある。</p><p>上記をまとめると、現状法規制に関して定まった指針がないため、eConsentサービスのターゲットである製薬企業やCRO、アカデミアが採用しずらい状況であるといえる。</p><p></p>

2022年4月22日、株式会社MICIN（本社：東京都千代田区、代表取締役CEO：原聖吾）は、臨床開発における新しいデジタルソリューションを提供する、de-centralized clinical trials（DCT）支援システムMiROHA（ミロハ）の新機能として、MiROHA eConsentをリリースした。今回の記事では、その他のオンラインインフォームドコンセントサービスとの比較や法規制についても調査した。

MiROHA eConsentがリリース、治験支援のeConsentサービスの現状にせまる

<div data-toc="true">ここに目次が挿入されます</div><h2>アイリス株式会社が、AIを搭載した日本初の「新医療機器」となるnodoca®の製造販売承認を取得</h2><p>アイリス株式会社（本社：東京都千代田区、代表取締役：沖山翔、以下当社）は2022年4月26日に咽頭カメラを含むAI搭載システム nodoca®（販売名nodoca（ノドカ））の製造販売承認を取得したことをご報告します。<br>nodocaは、日本で初めて「新医療機器（*1）」として承認を取得したAI搭載医療機器（*2）となります。</p><h3><strong style="font-weight:bold">AIを搭載した日本初の「新医療機器」の承認を取得</strong></h3><p>nodocaは、新医療機器（*1）として厚生労働大臣による承認を取得いたしました。AIを搭載した医療機器が、新医療機器として承認された日本初の事例（*2）となります。<br>また、医療機器の製造販売の年間承認件数は約1,100件（*4）ですが、そのうち新医療機器の承認件数は年間約20件程度で、日本国内で開発された新医療機器は年間わずか2-3件程度（*5）です。当社は機器本体・AIともに日本国内で自社開発しています。</p><h3><strong style="font-weight:bold">nodocaについて</strong></h3><p>nodocaは、咽頭（のど）の画像と診療情報をAI解析し、インフルエンザ感染症に特徴的な所見等を検出することで同感染症の診断に用いることができます。<br>nodocaのAIアルゴリズムは、のべ100医療機関・10,000人以上の患者様にご協力いただき収集した、50万枚以上の咽頭画像を元に開発されています。また、AI解析に適した咽頭画像を撮影するための咽頭撮影専用カメラを自社で独自に設計・開発しており、口腔内・咽頭を鮮明に撮影できます。<br><br>インフルエンザ濾胞（ろほう）がインフルエンザ感染症の診断に有用であることは宮本昭彦医師の報告(*6）により知られていましたが、インフルエンザ濾胞を視診で見分けるには熟練の医師による診察が必要とされていました。当社は、熟練医の視診をAIによって再現することを目指し、nodocaを開発いたしました。<br><br><strong style="font-weight:bold"><span style="text-decoration:underline">COVID-19をはじめとした感染症・その他の疾患への研究開発</span></strong><br>当社は、独自の画像解析技術を元に、新たな感染症を含む他疾患を検出するAI医療機器の開発を進めております。現在、COVID-19をはじめとする複数の疾患について、大学病院を含む医療機関と共同研究を進めており、複数の競争的研究資金の採択を得ております。今後、論文化・学会発表に注力することで医学界へ研究成果を還元するとともに、製品化を通して医療現場に貢献して参ります。</p><h3>アイリス株式会社について</h3><p>アイリス株式会社は、「みんなで共創できる、ひらかれた医療をつくる。」をミッションに掲げ、深層学習（人工知能）の技術を活用し、医師のもつ匠の技をデジタル化するAI医療機器を開発しています。<br>現役医師でもある創業者沖山翔（東京大学医学部卒、当社代表取締役）をはじめ6名の医師を含む8名の医療従事者、厚生労働省・経済産業省出身者、AI医療領域に特化したデータサイエンティスト、大手医療機器メーカー出身者など多数のプロフェッショナルが揃い、医療現場、技術（ハードウェア・ソフトウェア・AI）、法規制を深く理解したうえでAI医療機器をスピーディに開発する体制を構築しています。2019年には経済産業省推進の「J-Startup」に選出されるなど高い評価を受けており、2020年までに総額約30億円の資金を調達しています。</p><p>承認申請時のプレスリリースはこちらをご覧ください。<br>【URL】<span style="text-decoration:underline"><a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000014.000035813.html">https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000014.000035813.html</a></span><br><br>【会社概要】<br>会社名：アイリス株式会社（Aillis, Inc.）<br>事業内容：医療機器の研究開発・製造、機械学習の技術開発<br>設立日：2017年11月<br>代表者：沖山 翔<br>所在地：東京都千代田区有楽町1丁目10番1号 有楽町ビル 11階<br>ホームページ：<a href="https://aillis.jp/">https://aillis.jp</a><br><br>【本リリースに関する報道お問い合わせ先】<br>アイリス株式会社 広報　田中・塩田<br>e-mail：info@aillis.jp<br><br>※注釈<br>1）「医療機器の製造販売承認申請について」（平成26年11月20日　薬食発1120第5号）」第１・2（2）が定める定義<br>2）独立行政法人 医薬品医療機器総合機構（PMDA）が公開する令和3年度～平成23年度の新医療機器の一覧（<a href="https://www.pmda.go.jp/review-services/drug-reviews/review-information/devices/0018.html">https://www.pmda.go.jp/review-services/drug-reviews/review-information/devices/0018.html</a>）及び令和4年度の承認医療機器を当社が確認する限りの情報（2022年5月9日時点）<br>3）国立感染症「今冬のインフルエンザについて (2019/20 シーズン)」 における2017/2018シーズンの推定受診者数（<span style="text-decoration:underline"><a href="https://www.niid.go.jp/niid/images/idsc/disease/influ/fludoco1920.pdf">https://www.niid.go.jp/niid/images/idsc/disease/influ/fludoco1920.pdf</a></span>）<br>4）令和3年版厚生労働白書（<span style="text-decoration:underline"><a href="https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/20-2/dl/02.pdf">https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/20-2/dl/02.pdf</a></span>）<br>5）独立行政法人 医薬品医療機器総合機構（PMDA）が公開する令和2年度～平成23年度の10年間の新医療機器の一覧（<a href="https://www.pmda.go.jp/review-services/drug-reviews/review-information/devices/0018.html">https://www.pmda.go.jp/review-services/drug-reviews/review-information/devices/0018.html</a>）を当社が確認する限りの情報（2022年5月9日時点）<br>6）宮本 昭彦, 渡辺 重行, 咽頭の診察所見 (インフルエンザ濾胞) の意味と価値の考察.日大医学雑誌72巻 (2013) 1号 p.11-18</p><p></p><p></p>

アイリス株式会社のプレスリリース（2022年5月9日 16時10分）アイリス株式会社が、AIを搭載した日本初の[新医療機器]となるnodoca(R)の製造販売承認を取得したことを発表した。

アイリス株式会社が、AIを搭載した日本初の「新医療機器」となるnodoca®の製造販売承認を取得

世界のヘルスケア領域のユニコーン企業93社をリストアップした。世に出回っているユニコーン企業リストから、バイオ系の企業を取り除いているのと、2022年以降の資金調達によってユニコーンリストの仲間入りをした企業も追加リストアップをおこなっている。

世界のヘルスケアユニコーン企業リスト93社

<h2>海外の片頭痛デジタルソリューションと日本の動向</h2><p>海外では片頭痛へのデジタルソリューションが進んでおり、市場も拡大傾向にある。本項では、海外の片頭痛に対するデジタルソリューションの事例を見つつ、日本の片頭痛対策の最近の動向についても取り扱う。</p><h3>片頭痛の国内推定患者数は840万人</h3><p>片頭痛とは、こめかみから目にかけて、片側を中心に、時には両側や後頭部までも脈打つように起こる頭痛のことで、前兆のあるものと無いものに分類される。<br>片頭痛の症状のトリガーは、疲労・精神的ストレス・睡眠不足などであると知られている。</p><h3>患者は女性に多い一方で、適切な治療を行えている患者は少ない</h3><p><a href="https://zutsu-online.jp/headache/about.shtml">日本</a>全体での有病率は8.4%で、特に女性は12.9%と約10人に１人が悩まされており、特に20-40代の女性に多いとされている。(*1)</p><p>また、有病率における男女差も大きく、<strong style="font-weight:bold">女性は男性の約4倍も片頭痛患者が多い</strong>とされている。(有病率8.4%の内訳のうち、全女性における12.9%が片頭痛患者だったのに対して、男性における有病率は3.6%だった。(*1))</p><p>片頭痛を抱えている方のうち、74.2%が片頭痛によって日常生活に大きな支障がある一方で、適切に治療に進めている患者割合は低い。<strong style="font-weight:bold">自分自身が片頭痛患者であると自覚しているのは全体のうち11.6%にすぎず</strong>、また頭痛の治療のために市販薬を用いているのは56.9%のみである。(*1)</p><p>*1 Sakai F, Igarashi H. Cephalalgia 1997;17:15-22</p><h3>片頭痛治療における課題は、患者さんの適切な治療への案内と治療選択肢の確保</h3><p>上記を踏まえて片頭痛における疾患課題は、① 患者さんに頭痛症状の原因が片頭痛であることと気付いて受診してもらうこと、② 患者さんに適切な薬を処方できるようにすること、③ 片頭痛治療を継続して行ってもらうこと の3点にあると考えられる。</p><p>これまで片頭痛治療薬は、通常の頭痛治療に利用される薬と片頭痛用のトリプタン系製剤が利用されてきましたが、うまく利用されていないのが現状だった。2020年・2021年に立て続けにイーライリリー・アムジェン・大塚製薬より新しいタイプの片頭痛治療薬・予防薬がそれぞれ販売され始めたが、まだまだ普及には時間がかかる見込みだ。</p><p>(片頭痛発作を予防する治療薬として、2021年4月に日本イーライリリー・第一三共が「<a href="https://www.daiichisankyo.co.jp/files/news/pressrelease/pdf/202104/20210426_J.pdf">エムガルティ</a>」を販売開始し、8月にはアムジェンが「<a href="https://www.amgen.co.jp/media/news-releases/20210812">アイモビーグ</a>」を、大塚製薬が「<a href="https://www.otsuka.co.jp/company/newsreleases/2021/20210830_1.html">アジョビ</a>」を販売開始した。)</p><h2>海外の片頭痛ソリューションの事例5選</h2><p><a href="https://www.reportlinker.com/p06083633/Digital-Migraine-Treatment-Devices-Market-Research-Report-by-Product-Type-by-Application-by-Region-Global-Forecast-to-Cumulative-Impact-of-COVID-19.html">360iResearch</a>によると、デジタル偏頭痛治療器の世界市場規模は、2021年に3億827万米ドルと推定され、2022年には3億4463万米ドルに達すると見込まれる。2027年にはCAGR11.97％で成長して6億754万米ドルに達すると予測される。</p><p>また、<a href="https://migrainetrust.org/live-with-migraine/healthcare/treatments/medical-devices/">AMERICAN MIGRAINE FOUNDATION</a>(米国偏頭痛財団)によると、偏頭痛の既往がある人は、ない人に比べてコロナ後の頭痛を発症しやすいという研究結果が出ている。また、偏頭痛の既往がある患者は、コロナの感染後に偏頭痛の発作が増加することが確認されているため、今後のデジタル偏頭痛治療器市場の動向には注目である。</p><p>以降では、海外で上市している偏頭痛のデジタルソリューションを5つ取り上げてそれぞれの利用方法や特徴について解説する。</p><h3>1. Cefaly</h3><p><a href="https://www.cefaly.com/">Cefaly</a>はアメリカやヨーロッパで中心に利用されており、偏頭痛の治療デバイスであり、急性期治療と予防療法の両方が可能である。デバイスを額につけて、電源ボタンを押すことによって作動し、三叉神経を刺激することで痛みを和らげる。急性期に関しては60分で痛みが和らぐとされており、予防療法に関しては毎日20分装着することで効果があるとされている。</p><p><img src="https://storage.googleapis.com/healthtech-eye-images/cbd735e7-b8a9-4cdb-9033-f4f2e34ce662-cefaly.png" class="small"></p><figcaption class="caption"></figcaption><p></p><p>Cefalyはこれまで20億もの偏頭痛の治療を提供している。また、2020年にはFDAでOTC(Over the counter)の承認を受けて、医師の処方なしに5万円(€349)でオンライン購入することができる。</p><h3>2. Nerivio</h3><p><a href="https://www.getnerivio.com/">Nerivio</a>はアメリカで利用されており、急性期治療用のデバイスで、スマートフォンのアプリと連動しており、利用履歴を管理できる。頭痛発作が起こった時に腕の上側にデバイスを装着し、電気信号を受けることで治療する。電気信号の強さはアプリで調整することが可能で、45分ほど装着することで痛みを和らぐとされている。</p><p><img src="https://storage.googleapis.com/healthtech-eye-images/fe5653e7-87b4-4969-a6db-9be608e4c77b-Nerivio.png" class="small"></p><figcaption class="caption"></figcaption><p></p><p>Nerivioは処方箋が必要なデバイスで、購入する際の費用を10ドルにまで引き下げることができる患者節約プログラムを提供している。また、12回利用した後にはデバイスを買い替える必要がある。</p><h3>3. Relivion MG</h3><p><a href="https://www.relivion.com/">Relivion MG</a>もアメリカで利用されており、急性期治療用のデバイスで予防療法用ではない。後頭神経と三叉神経の6つの枝を正確にターゲットし、活性化することで、偏頭痛の症状の原因となる2つの主要な神経経路を刺激するデバイスで、スマートフォンのアプリとも連動している。頭痛発作が起こった時に2時間装着することで痛みが和らぐとされている。</p><p><img src="https://storage.googleapis.com/healthtech-eye-images/9e86c9d9-ee34-46b0-99a3-e43f23c992e5-RelivionMG.png" class="small"></p><figcaption class="caption"></figcaption><p></p><p>デバイスの治療データ、環境、ライフスタイル、偏頭痛の情報を、リリビオンMGダイアリーから収集することができる。アプリで蓄積されたデータは安全なクラウドデータベースに送られ、そこで分析された後、医師に送信される。Relivion MGは処方箋が必要なデバイスであり、購入する際の金額は不明である。</p><h3>4. gammaCore</h3><p><a href="https://www.gammacore.com/">gammaCore</a>はアメリカで利用されており、急性期治療と予防療法の両方が可能である。偏頭痛の原因となる首の神経に優しい電気刺激を与え、治療中は、デバイスを首の横に保持する。急性期治療の際は頭痛発作が起こってから、2分ほど首にデバイスを当てることで、痛みが和らぎ、予防療法としては、1日３回実施することで効果があるとされている。デバイスを使用する際は手で首の正しい位置を探した上で、デバイスの表面に専用のジェルを塗って利用する。</p><p><img src="https://storage.googleapis.com/healthtech-eye-images/2aac1909-66e1-4c5d-a247-c4a8b29843f3-gammaCore.png" class="small"></p><figcaption class="caption"></figcaption><p></p><p>gammaCoreは処方箋が必要なデバイスで、ウェブサイトでは遠隔医療プログラムを提供しており、3ヶ月の利用に450ドルである。</p><h3>5. sTMS mini</h3><p><a href="https://www.eneura.com/">sTMS mimi</a>はアメリカやヨーロッパで中心に利用されており、偏頭痛の治療デバイスであり、急性期治療と予防療法の両方が可能である。後頭部にデバイスを当てて、ボタンを押すだけで、偏頭痛発作の治療や発症予防のための磁気パルスを照射することができる。オンライン偏頭痛ダイアリーで、症状や治療の経過を記録し、医師との共有も可能である。</p><p><img src="https://storage.googleapis.com/healthtech-eye-images/13a22efd-8a2c-4db1-9e84-21a073c60510-sTMS.png" class="small"></p><figcaption class="caption"></figcaption><p></p><p>sTMS miniは処方箋が必要なデバイスであり、購入する際の金額は不明である。</p><h2>日本のデジタル関連の偏頭痛対策では沢井製薬やLINEヘルスケアが挙げられるが、治療に関しては薬が主要である</h2><p>2021年1月28日に沢井製薬株式会社は、偏頭痛およびうつ病向けのデジタル医療機器について、上記で挙げたRelivionMGを開発したNeurolief社と日本における独占開発販売契約を締結したことを<a href="https://www.sawai.co.jp/release/pdf/521">発表</a>した。プレスリリースによると、沢井製薬は2022年を目処に偏頭痛のデバイスをPMDAに申請する予定となっている。</p><p>また、スマートフォンでの記録サービスとしては2021年の8月からLINEヘルスケアとアムジェン社が連携し偏頭痛の予防啓発を目的としたLINE公式アカウント「<a href="https://linecorp.com/ja/pr/news/ja/2021/3865">片頭痛＠LINEヘルスケア</a>」を提供している。サービス内の偏頭痛の症状を記録・確認することができる「頭痛ダイアリー」機能では、頭痛の程度や痛みの種類、頭痛の要因、服用した薬などをLINE上で記録することができる。また、定常的に頭痛発生時の状況を記録しておくことで、日常生活の中での行動と頭痛の誘因を把握することができるほか、医師への症状・治療効果の共有も、「頭痛ダイアリー」を通じて、スムーズに行うことが可能である。</p><p><img src="https://storage.googleapis.com/healthtech-eye-images/96423794-7c9a-454c-9aa9-c71f4e2b4b43-LINEHealthcare.png" class="small"></p><figcaption class="caption"></figcaption><p></p><p>12月からアムジェン社はJMDCとも連携してLINEヘルスケア上で「<a href="https://www.amgen.co.jp/media/news-releases/20211207">片頭痛リスク予報サービス(Health Weather(R))</a>」を提供している。これにより疾患と気象条件の相関関係を統計的に解析することで、偏頭痛の発症・重症化リスクを予測するAIモデルを活用したサービスを提供している。</p><p></p>

海外では偏頭痛へのデジタルソリューションが進んでおり、市場も拡大傾向にある。本項では、海外の偏頭痛に対するデジタルソリューションの事例を見つつ、日本の偏頭痛対策の最近の動向についても取り扱う

海外の片頭痛デジタルソリューションと日本の動向

<h2>Fronteo、AWSのAI医療機器・ヘルスケアソリューションの展開に向けた開発を発表</h2><p><a href="https://www.fronteo.com/">株式会社FRONTEO</a>は、<a href="https://aws.amazon.com/jp/?nc2=h_lg">アマゾンウェブサービスジャパン合同会社</a>と連携し、Amazon Web Services社の提供するクラウドプラットフォーム「Amazon Web Services」上でのAI医療機器・ヘルスケアソリューションの展開に向けた開発を開始することを<a href="https://www.fronteo.com/20220316">発表</a>した。</p><h2>Fronteoは AI×自然言語の切り口で、3つの形態でソリューションを提供する</h2><p>Fronteoは独自の3つの人工知能をもっており、それぞれ「Concept Encoder」、「KIBIT」、「Looca Cross」である。その中でも医療分野に用いられているのが「Concept Encoder」であり、医療ビッグデータの利活用を実現するAIである。AIの機能としては、自由記述のテキストデータを大量に含むメディカルデータを、エビデンス（根拠）に基づいて有効に解析・活用する。具体的な活用例として膨大な論文データから探したい情報を抽出する機能で論文検索や創薬の情報収集に役立てること等がある。現在、医師と患者の会話から認知症の診断支援をするプログラムも販売承認取得に向けて動いている。</p><h2>今回の連携によって、スピーディーな全国展開を目指す</h2><p>今回の連携でFronteoの製品を、全国の医療機関に対して、高いセキュリティレベルを確保しつつ、安定的に配信・流通させることが可能になると期待される。　FRONTEOは、高品質のAI医療機器・ヘルスケアソリューションの研究開発と医療現場への提供を通じ、医療の質向上と効率化、患者の健康とQOL向上に貢献することを目指す。</p><h3>株式会社Fronteoについて</h3><p>FRONTEOは、自然言語処理に特化したデータ解析企業である。独自に開発した人工知能（AI）エンジン「KIBIT®（キビット）」と「Concept Encoder®（コンセプトエンコーダー）」と「Looca Cross®(ルーカクロス)」を用いて、情報解析を支援している。</p><table><tbody><tr><td><p>法人名</p></td><td><p>株式会社 FRONTEO</p></td></tr><tr><td><p>所在地</p></td><td><p>東京都港区港南2-12-23 明産高浜ビル（受付8階）</p></td></tr><tr><td><p>代表</p></td><td><p>守本 正宏</p></td></tr><tr><td><p>設立</p></td><td><p>2003年8月</p></td></tr><tr><td><p>事業内容</p></td><td><p>AIソリューション事業、リーガルテックAI事業</p></td></tr><tr><td><p>HP URL</p></td><td><p>https://www.fronteo.com/</p></td></tr></tbody></table><p></p>

株式会社FRONTEOは、アマゾンウェブサービスジャパン合同会社と連携し、Amazon Web Services社の提供するクラウドプラットフォーム「Amazon Web Services」上でのAI医療機器・ヘルスケアソリューションの展開に向けた開発を開始することを発表した。

Fronteo、AWSのAI医療機器・ヘルスケアソリューションの展開に向けた開発を発表

<h2>卵子凍結サービス等を提供するグレイスグループがサイバーエージェントより約2.8億円を調達（日付 2022.04.01）(<a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000018.000072856.html">ニュース記事</a>）</h2><p>株式会社グレイスグループ（本社：東京都渋谷区、代表取締役：勝見祐幸）は、株式会社サイバーエージェント（本社：東京都渋谷区、代表取締役：藤田晋）より約2.8億円の資金調達を実施した。</p><h3>これまで卵子凍結は主なターゲットである若年世代にとって金銭的負担が大きかった</h3><p>卵子凍結は、体外受精のプロセスの一部を早めに行っておくことで、将来の出産確率を大きく高めることができる、安全性が確立された技術です。採卵技術の進化により、採卵時の侵襲性(体に与えるダメージ)も低減しており、麻酔を使うことで採卵時の痛みもコントロールが可能になっている。</p><p style="text-align: start">　ですが生殖医療クリニックでの卵子凍結は、排卵誘発方法の違いや麻酔の有無、採卵・凍結する卵子の個数などによって、トータルの金額が大きく変わることから、特に若い世代において卵子凍結を検討した際に、金銭的負担がネックで決断に踏み切れないケースが多かったのが実情であった。</p><h3>今回の調達をもとに、卵子凍結の門戸を拡大し、女性の妊孕性の啓蒙や情報発信を目指す</h3><p>グレイスグループは、卵子凍結サービス「Grace Bank」と2022年4月15日にオープン予定の「グレイス杉山クリニックSHIBUYA」の運営を通して、卵子凍結の時間的・金銭的負担のハードルを下げ、若い女性の選択肢が増える社会を目指す。<br>今回の資金調達にをもとに、より多くの女性に卵子凍結という選択肢が届くよう更なるサービス内容の向上を目指す。<br>また、グレイス杉山クリニックSHIBUYAを情報発信の拠点として、女性の妊よう性についてのリテラシー向上に向けた啓発活動、情報発信も行う予定としている。</p><h3>株式会社グレイスグループについて</h3><table><tbody><tr><td><p>法人名</p></td><td><p>株式会社グレイスグループ</p></td></tr><tr><td><p>所在地</p></td><td><p>東京都渋谷区</p></td></tr><tr><td><p>代表</p></td><td><p>勝見祐幸</p></td></tr><tr><td><p>設立</p></td><td><p>2020年</p></td></tr><tr><td><p>事業内容</p></td><td><p>卵子凍結サービス、オンラインカウンセリングサービス</p></td></tr><tr><td><p>HP URL</p></td><td><p>https://gracegroupjapan.com/</p></td></tr></tbody></table><p></p>

株式会社グレイスグループ（本社：東京都渋谷区、代表取締役：勝見祐幸）は、株式会社サイバーエージェント（本社：東京都渋谷区、代表取締役：藤田晋）より約2.8億円の資金調達を実施した。卵子凍結サービス「Grace Bank」と2022年4月15日にオープン予定の「グレイス杉山クリニックSHIBUYA」の運営を通して、卵子凍結の時間的・金銭的負担のハードルを下げ、若い女性の選択肢が増える社会を目指す。

資金調達ニュース：卵子凍結サービス等を提供するグレイスグループ、サイバーエージェントより約2.8億円の資金調達を実施

<h2>ヘルスケアテクノロジーズ株式会社の「HELPO（へルポ）」に関する取り組み</h2><p>ヘルスケアテクノロジーズ株式会社は、ソフトバンク株式会社がDX領域でヘルスケア分野のさまざまな社会課題の解決を推進するため、2018年10月に設立した会社である。同社は、人々の健康増進や医療資源の最適化、国民皆保険の維持への貢献を目的としたサービス提供を行っている。</p><p>同社が、2020年7月から提供を開始した「HELPO」は、病気の予防や未病改善、健康増進に役立つ機能をワンストップで提供するヘルスケアサービスである。サービス開始時には、「オンライン健康医療相談」「病院検索」「ヘルスモール」の3つの機能を付帯しており、先行して法人や自治体を対象に提供することによって従業員や職員の福利厚生および地域住民の健康の推進を図ってきた。</p><p>同社は続けて、SB新型コロナウイルス検査センター株式会社との連携のもと、2020年12月から自治体向けに唾液PCR検査業務の支援を開始し、2021年2月には個人向け唾液PCR検査サービス「HELPO PCR検査パッケージ」の提供を開始した。唾液PCR検査において「HELPO」を活用することで、検査の予約から結果の確認などを簡単に把握できるような仕組みを組み上げている。</p><h3>ヘルスケアテクノロジーズ株式会社の今期業績は大幅伸び</h3><p>3月28日に発表された第3期決算公告によると、ヘルスケアテクノロジーズ株式会社の今期の売上は61.9億円、純利益は20億円にのぼり、大幅に成長していることが伺える。</p><table><tbody><tr><th style="background-color: rgb(247, 247, 247);"><p><strong style="font-weight:bold">資金調達日</strong></p></th><th style="background-color: rgb(247, 247, 247);"><p><strong style="font-weight:bold">会計方式</strong></p></th><th style="background-color: rgb(247, 247, 247);"><p><strong style="font-weight:bold">決算方法</strong></p></th><th style="background-color: rgb(247, 247, 247);"><p><strong style="font-weight:bold">売上</strong></p></th><th style="background-color: rgb(247, 247, 247);"><p><strong style="font-weight:bold">営業利益</strong></p></th><th style="background-color: rgb(247, 247, 247);"><p><strong style="font-weight:bold">経営利益</strong></p></th><th style="background-color: rgb(247, 247, 247);"><p><strong style="font-weight:bold">利益余剰金</strong></p></th><th style="background-color: rgb(247, 247, 247);"><p><strong style="font-weight:bold">当期純利益</strong></p></th></tr><tr><td><p>2021-12-31</p></td><td><p>日本基準</p></td><td><p>単独</p></td><td><p>6,198.181</p></td><td><p>2,176.202</p></td><td><p>2,174.93</p></td><td><p>11.442</p></td><td><p>2,003.325</p></td></tr><tr><td><p>2020-12-31</p></td><td><p>日本基準</p></td><td><p>単独</p></td><td><p>66.267</p></td><td><p>-1,235.192</p></td><td><p>-1,243.195</p></td><td><p>-1,991.882</p></td><td><p>-1,245.749</p></td></tr><tr><td><p>2019-12-31</p></td><td><p>日本基準</p></td><td><p>単独</p></td><td><p>-</p></td><td><p>-723.382</p></td><td><p>-744.587</p></td><td><p>-746.132</p></td><td><p>-746.132</p></td></tr></tbody></table><p><a href="https://healthtech-db.com/companies/623bec914c2d8b60df2cf5e9">ヘルスケアテクノロジーズ株式会社について</a></p><h3>業績に貢献するPCR事業とその自治体関連の取り組み</h3><p>今期の業績成長の理由としては、新型コロナウイルス感染症流行の影響で需要が高まる唾液PCR検査分野での取り組みが挙げられる。</p><p>特に、下記にまとめるように、2020年12月から行っている自治体向けの唾液PCR検査業務支援においては、これまでに数多くの自治体との提携・受託等の実績がある。</p><table><tbody><tr><th><p>自治体</p></th><th><p>内容</p></th><th><p>日時</p></th></tr><tr><td><p>静岡県藤枝市</p></td><td><p>「HELPO」の実証実験</p></td><td><p>2020年10月〜</p></td></tr><tr><td><p>福岡県福岡市</p></td><td><p>「新型コロナウイルス感染症に係るスクリーニング検査等業務」を受託</p></td><td><p>2021年2月〜3月末</p></td></tr><tr><td><p>熊本県熊本市</p></td><td><p>「新型コロナウイルス感染症に係る 高齢者施設等従事者への緊急PCR検査業務」を受託</p></td><td><p>2021年2月〜3月末</p></td></tr><tr><td><p>福岡県久留米市</p></td><td><p>「新型コロナウイルス感染症に係る 高齢者・保育施設等従事者のPCR検査業務」を受託</p></td><td><p>2021年1月〜3月末</p></td></tr><tr><td><p>京都府</p></td><td><p>「高齢者施設等職員に対する新型コロナウイルス感染症PCR検査の実施業務」を受託</p></td><td><p>2021年4月末〜6月末</p></td></tr><tr><td><p>群馬県</p></td><td><p>「飲食店従業員に係る新型コロナウイルス感染症PCR検査および感染地域モニタリング調査」を受託</p></td><td><p>2021年6月〜7月中旬</p></td></tr><tr><td><p>福岡県八女市</p></td><td><p>「新型コロナウイルス感染症のスクリーニングによるＰＣＲ検査事業」を受託</p></td><td><p>2021年7月1日〜12月25日</p></td></tr><tr><td><p>滋賀県</p></td><td><p>「まん延防止等重点措置区域における高齢者施設等への重点的検査業務」を受託</p></td><td><p>2021年8月〜9月</p></td></tr><tr><td><p>三重県</p></td><td><p>「障害福祉施設を対象とした新型コロナウイルス感染症にかかる社会的検査業務」を受託</p></td><td><p>2021年9月1日〜11月30日</p></td></tr><tr><td><p>複数</p></td><td><p>成人式を開催する自治体にPCR検査を特別価格で提供</p></td><td><p>2021年11月〜2022年3月</p></td></tr><tr><td><p>福島県いわき市</p></td><td><p>ヘルスケアアプリ「HELPO」納入</p></td><td><p>2021年12月1日</p></td></tr><tr><td><p>長崎県長崎市、壱岐市、対馬市</p></td><td><p>新型コロナウイルスのPCR検査等無料検査所を開設</p></td><td><p>2022年1月4日</p></td></tr><tr><td><p>兵庫県</p></td><td><p>「高齢者施設及び障害者支援施設等の従業者等へのPCR検査業務」を受託</p></td><td><p>2022年2月10日〜3月31日</p></td></tr></tbody></table><h3>ヘルスケアテクノロジーズの今後の取り組み</h3><p>今後ヘルスケアテクノロジーズは、「HELPO」の機能を段階的に拡充するとともに、法人や自治体に加えて健康保険組合など各種団体への提供も行い、利用者の拡大を目指すとしている。さらに、グループ親会社であるソフトバンクは、自社の法人営業基盤を活用して「HELPO」の販売展開を行うほか、自社の物流ネットワークを活用して、「ヘルスモール」の商品をよりスピーディーに届けられるようサービスの向上を目指すとしており、今後のヘルスケア領域での取り組みに注目が高まる。</p><p></p>

ヘルスケアテクノロジーズ株式会社は、ソフトバンク株式会社がDX領域でヘルスケア分野のさまざまな社会課題の解決を推進するため設立した会社である。同社は自治体向けに唾液PCR検査業務の支援を行っており、この事業が今期の業績伸びに大きく貢献した。

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