メドピア社が約4億円でのクラウドクリニック社の買収を発表
2022年5月12日、メドピア株式会社は簡易株式交換によって株式会社クラウドクリニックを完全子会社化することを発表した。
今後は、2022年6月13日に開催予定の臨時株主総会において承認を得たのちに、7月1日を効力発生日とする。
メドピア社は買収により在宅医療関連サービスの充実化と事業拡大を目指す
メドピア社は、プレスリリース内において今回の買収の目的を在宅医療領域で事業展開を行うクラウドクリニック社を買収することで、自社の15万人の医師ネットワークと組み合わせより充実した在宅医療関連サービスの提供・事業拡大を目指すとしている。
現在メドピア社は病院・介護施設向けサービスとして、YoriSoi Careという病院が、患者さんと療養先である介護施設・在宅医療サービス提供者等の間で行っている退院調整業務をサポートする退院支援サービスを展開しており、こうした在宅医療領域の事業を強化する狙いがると見られる。
参考: クラウドクリニック社発表文面, メドピア社による発表
メドピア社が手掛ける、YoriSoi Care
クラウドクリニックは、在宅医療事務のアウトソーシングサービスを2015年より展開
クラウドクリニック社では、2015年より在宅医療事務のアウトソーシングサービスを展開している。
書類の作成代行から、診療報酬算定・チェックやカルテ記載代行など主に医療事務スタッフが行う作業を、遠隔で支援する事業となっている。
顧客である医療機関側からすると、年々在宅医療のニーズの高まりとともに業務負荷が大きくなっていく中で、診療後のカルテへのデータ入力作業をアウトソーシングすることで、業務負担が減り医師がより診療業務のみに集中しやすい環境を作ることができる。
そのため、クラウドクリニック社が展開している事業は、①医師の働き方改革(タスクシフティング)と、②患者からの在宅医療ニーズの市場として大きな2つの潮流を抑えたサービスとなっており、今後も事業拡大が見込まれる市場となっている。
クラウドクリニック社の2021年6月期の売上は9100万円
クラウドクリニック社の直近3年間の経営実績は以下のとおり。
2021年6月期の9100万円となっており、3期連続での売上高伸長となっている。
決算期 | 2019年6月期(百万円) | 2020年6月期(百万円) | 2021年6月期(百万円) |
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純資産 | 11 | 3 | △6 |
総資産 | 19 | 33 | 46 |
一株当たり純資産(円) | 11,321 | 3,196 | △6,867 |
売上高 | 43 | 78 | 91 |
営業利益 | 2 | △8 | △10 |
経常利益 | 4 | △8 | △9 |
当期純利益 | 4 | △8 | △10 |
1株当たり当期純利益(円) | 4,636 | △6,803 | △10,064 |
メドピア株式会社について
「Supporting Doctors, Helping Patients.」をミッションに掲げ、15万人以上の医師が参加する医師専用のコミュニティサイト「MedPeer」上で医師が臨床現場で得た知見を「集合知」として共有することで、医師の臨床などにおける疑問や悩みの解決をサポートしてまいりました。また、医師の集合知プラットフォームを核に、未病から終末期までの様々なヘルスケアの社会課題に応えるべく事業活動を推進している。
近年は、医師コミュニサイトであるMedPeer以外にも、かかりつけ支援ツールであるkakariや、健康相談サービスであるfirst call(子会社MediPlat提供)、特定保健指導サービスであるDietPlus(子会社フィッツプラスが提供)など様々な事業分野での事業展開を行っている。
法人名 | メドピア株式会社 |
所在地 | 東京都中央区築地1-13-1 銀座松竹スクエア9階 |
代表 | 石見 陽 |
設立 | 2004年12月 |
事業内容 | 医師専用コミュニティサイト「MedPeer」の運営、その他関連事業 |
HP URL |
株式会社クラウドクリニックについて
「患者さんが在宅医療を選べる世の中に」をミッションに、在宅医療事務のアウトソーシングサービスを提供している会社です。専門性の高いスタッフによる在宅医療に特化した独自のサービスを強みとしており、累計20万件※を超える豊富な支援実績を有している。
法人名 | 株式会社クラウドクリニック |
所在地 | 東京都中央区晴海3-6-8-4011 |
代表 | 川島 史子 |
設立 | 2015年12月 |
事業内容 | 在宅医療事務のアウトソーシングサービス「クラウドクリニック」の運営業 |
HP URL |