Amazon社の在宅COVID-19検査キットが米国で利用可能に(出典)
Amazonは、COVID-19家庭用検査キットを米国の顧客に提供開始したと発表した。感染者が増大している米国では、在宅検査の需要が急拡大しており、注目に値する。
在宅COVID-19検査キットの詳細
この在宅COVID-19検査キットは、消費者向け直販キットである。
Amazon.comにて39.99ドルで購入可能で、Amazon Primeの配送料も無料である。COVID-19症状の有無にかかわらず、成人への使用が許可されている。
キットの検査方法にはPCR法が用いられており、下鼻腔スワブによるサンプル採取と検査登録が必要である。
保険適用外だが、採取キットはFSAおよびHSAの対象であり、Amazonのケンタッキー州にある診断研究所への元払い翌日配達が含まれている。また、検査結果は24時間以内にAmazonDx.comを通じて結果を入手することができる。
今後の他の診断薬への進出の可能性も示唆
Amazon社はCOVID-19検査のみならず、性感染症などの他の診断薬への進出の可能性も示唆している。
Stryker社が30億ドルでVocera Communicationsを買収(出典)
1月6日、Stryker社はプレスリリースにて、臨床コミュニケーションおよびワークフロー技術の開発企業であるVocera Communicationsと約30億ドルで合併する計画を発表した。
両社は合併により有害事象の削減と防止を支援することを目指す
Vocera社の遠隔通信用のソフトウェア及びハードウェアが、Stryker社のデジタルヘルスケアツールを補完することで、医療全般の有害事象の削減と防止を支援するさらなる取り組みになると述べている。
Stryker社とVocera社の両社取締役会は、全会一致でこの買収を承認しており、規制当局の承認を経て2022年第1四半期に買収を完了する予定としている。
Vera Whole Health社はCastlight社を約3.7億ドルで買収(出典)
1月5日、Vera Whole Health社はヘルスデータとナビゲーションを提供するCastlight社を約3億7000万ドルで買収する計画を発表した。
Vera Whole Health社は買収によりさらなる成果とコスト削減を目指す
Vera Whole Health社はバリューベースのプライマリーケアを提供する。リリースによると、これらをVera Castlight社の患者や雇用主が医療制度を利用するためのデジタルプラットフォームを組み合わせることで、より個別化されたケアを提供し、より良いアウトカムを上げ、なおかつコストを削減できるようにすることを意図している。
バリューベースヘルスケアについて
医療効果を最大化しコストを最適化するために医療のアウトカムに着目するという考え方。
コストや安全面、効果といった医療従事者視点だけでなく、患者満足度などの患者中心のアウトカムにも着目する点、治験段階だけでなく実臨床での効果や副作用を重視する点、検査や診断、治療のみならず罹患前の予防や治療後の予後管理まで医療の範囲を広げて介入する点などが特徴である。
プライマリーケアとは
1996年の米国国立科学アカデミー(National Academy of Sciences, NAS)の定義によると、『primary careとは、患者の抱える問題の大部分に対処でき、かつ継続的なパートナーシップを築き、家族及び地域という枠組みの中で責任を持って診療する臨床医によって提供される、総合性と受診のしやすさを特徴とするヘルスケアサービスである』とされる。(日本プライマリ・ケア連合学会HPより引用)