オムロン、JMDCと資本業務提携契約、さらなる健康増進・重症化予防ソリューションを目指す
2月22日、オムロン株式会社と、オムロンによるJMDC社(日本医療データセンター)の親会社であるノーリツ鋼機株式会社からのJMDC社の株式の取得を前提として、資本業務提携を行うことが決議された。ノーリツ鋼機が保有するJMDC社の株式 27,500,054 株のうち、18,644,100 株(2022 年2月 14 日時点の発行済株式総数に対する比率 33.00%)をオムロンに譲渡することになり、総額は約1119億円となる。
JMDCグループとオムロン社のそれぞれの強みを生かして人々に健康的なソリューション提供へ
オムロン社は人々のアプリやデバイス等を通じて日常生活下の 血圧・バイタル・活動データを保有しており、またグローバルカンパニーであることに強みを持つ。またJMDC社は健康保険組合に対して得られた情報をデータベース化する等レセプト・健診などの膨大な医療データを有することに強みを持っている。
それぞれの強みを組合せ、解析し、個人のイベント発症のリスク(発症可能性やタイミング)を予測することで、医師の投薬治療や生活者・患者の生活習慣改善の支援を行うパーソナライズされた重症化予防ソリューションや介護予防ソリューション等の創出を目指す。
両グループは、ヘルスデータプラットフォームをコアに、イベントゼロをはじめとする健康増進・重症化予防ソリュー ションを社会実装することで、人々の健康寿命の延伸と医療費適正化の両立を図り、予防、未病、治療、ケアという分野で、その進化をさらに加速し、国内で事業展開するとともに、そこで得られたノウハウ・ソリューションの海外展開も目指す。
資本業務提携に基づき今後検討される業務提携の領域
両社は経営資源・ノウハウを最大限活用し、両グループの事業を育成・拡大すべく、代表される以下の事項の実施を目指すことを合意しており、今後詳細についての協議を進めると発表している。
1. ヘルスデータプラットフォームの強化
① オムロングループ保有データのJMDC社グループへの連携によるヘルスデータプラットフォームの構築
② データ収集のためのJMDC社グループのプロダクト・サービスの販売協力
2. 予防ソリューションの開発
① 1次~3次予防や介護予防領域における生活者・患者への行動変容サービスや医療事業者の治療・指導支援サービスの共同開発と社会実装を含む、デバイスとデータを駆使した画期的な予防ソリューションの開発
② オムロングループによる保険者向けのデバイスの開発とJMDC社グループへの供給
3. JMDC社グループの海外事業展開の加速
① 海外でのJMDC社グループのプロダクト・サービスの販売協力
② JMDC社グループによるオムロングループの海外拠点の活用
4. デバイス・サービスのクロスセル
① パーソナル・ヘルス・レコードとデバイスを連携したソリューションの医療機関、 保険者、自治体、企業等への展開
② オムロングループとJMDC社グループの製品・サービス・ソリューションに関する相互取引
オムロン株式会社について
オムロンは世界約120の国と地域にて、最先端の制御機器、電子部品、社会システム、ヘルスケア等の事業を通じて社会の発展に貢献する、グローバルカンパニーである。ヘルスケア事業においては、「地球上の一人ひとりの健康ですこやかな生活への貢献」というミッションを掲げ、「循環器疾患イベントゼロ」の社会実現を目指している。
法人名 | オムロン株式会社 |
所在地 | 京都市下京区塩小路通堀川東入 |
代表 | 山田 義仁 |
設立 | 1948年5月 |
事業内容 | 制御機器、電子部品、社会システム、ヘルスケア |
HP URL | https://www.omron.com/jp/ja/ |
株式会社JMDCについて
JMDCグループは、「健康で豊かな人生をすべての人に」という企業理念を掲げ、「医療費の増大」、「医療の 地域格差」、「生活習慣病の増大」、「労働力不足」といった社会課題に対しデータとICTの力で解決に取り組むことで、持続可能なヘルスケアシステムの実現を目指している。
法人名 | 株式会社JMDC |
所在地 | 東京都港区芝大門二丁目5番5号 住友芝大門ビル12階 |
代表 | 松島陽介 |
設立 | 2002年1月 |
事業内容 | 医療統計データセンター |
主要株主 | ノーリツ鋼機株式会社 |
HP URL | https://www.jmdc.co.jp/ |